今回分析するのは、ジャンプの新看板王道ヒーローマンガ、
「僕のヒーローアカデミア」です!
では早速、注目ポイントを紹介していきます(。・ω・)ノ

◆無個性のデク

ヒロアカの世界は、8割の人間が何かしらの個性(能力)を持って生まれます。
この作品の一番の特徴ですね。
強い個性を持った人たちは自分の個性を活かしてヒーロー活動をしたりします。

そんなヒーローに憧れる主人公・デク。
彼はなんと個性を持っていません。つまり完全に普通の人間なのでした。
8割の人間が個性を持つ世界で、無個性の主人公が一体どうやって活躍するんだろう?
まずはそんな疑問が浮かびました。

他の人間たちが普通に強すぎるので、いくら主人公補正があったとしても
埋もれちゃいそうな気がします。
「8割の人間が個性を持つ」という世界観で、「主人公は個性を持っていない」
というのは強烈なギャップと皮肉ですね。

そのような世界観だと何かしら強い個性を持ったキャラが主人公になりそうですが、
無個性のデクを主人公にするってなかなかすごいことだと思います。
この主人公で何を描くのか全く予想できません。

また、デクがヒーローに対して強い憧れを抱いていることが
しっかりと描かれています。
何冊ものヒーロー分析ノートとかを見せて、強烈に印象付けています。

ここまでヒーローに憧れているのに、個性を持たないデク…
ちょっと辛いですね。
このヒーローへの強い憧れという描写は後に大事になってきます。

◆個性がなくてもヒーローになれますか

ヴィランに襲われたところを助けてくれたのは、
デクが最も憧れる完全無欠のヒーロー、オールマイトでした。
デクはオールマイトに、「個性がなくてもヒーローになれますか」と聞きます。

幼い頃、個性の発現が絶望的と言われたデクに、
母親は「ごめんね…」と泣きながら謝りました。
デクは「あの時僕が言ってほしかった言葉は…」と思い返します。
この流れは何度か繰り返されますね。

その時言ってほしかった言葉を求めて、
デクはオールマイトにこの質問をしたんですね。
ずっと言ってほしかった言葉を、言ってもらえなかった言葉を、
憧れの人に言ってもらえることを期待して。


これまでずっとかっちゃんに虐げられ続けて、
デクは何度も諦めそうになったことでしょう。
心の片隅では、自分はやっぱりヒーローにはなれないのかもしれない
と思っていたのでしょう。

自分がどれだけ夢を目指していても、
周りから全否定されれば不安になるし辛いですよね。
自分1人だけで自分を信じ続けるって、なかなかしんどいものです。
誰かが背中を押してくれさえすれば、自分は頑張ることができる。
目標そのものであるオールマイトが、自分の夢を認めてくれたなら……

この質問にはそんなデクの想いが詰まっていて、ぐっと来ますね。
本当にヒーローになりたいという気持ちや、
これまで辛かったんだろうなぁということがとても伝わってくるシーンだと思います。

◆萎んだオールマイト

デクが顔を上げると、なんと、筋肉ムキムキだったオールマイトが萎んで、
ヨレヨレのおじさんになってしまいました!

驚くデク。これは予想外すぎましたね。

デクはオールマイトから彼の力のことについて聞きます。
そしてオールマイトは、それ相応の現実を見るべきだと言います。
オールマイトはデクが望んだ言葉を言ってくれなかったんですね。

それどころか自分が憧れていたヒーローが、実際は萎んだおじさんで、
体に深刻な傷があって、活動時間も1日3時間くらいしか無いと知り、
デクの幻想は打ち砕かれてしまいました。

オールマイトならもしかしたら…と縋った矢先、
デクは絶望のどん底に突き落とされてしまいます。
ここでデクは本当に「自分はヒーローにはなれない」と思い知らされたことでしょう。
つらい……。

かっちゃんにノートを爆破されて落ち込んだ後、
オールマイトに助けられて上向いていた心が、またどん底に叩きつけられます。
ここがデクのマイナスの感情のピークですね。


◆かっちゃんを助けるために飛び込むデク

ヴィランに襲われて苦しむかっちゃんの顔を見て、
自分の体が震えているのにも構わず、
デクはかっちゃんに向かってダッシュで飛び出します。

誰1人、オールマイトですらも諦めかけていたのに、
デクだけはかっちゃんを見捨てませんでした。
なんで来たんだと言うかっちゃんに、デクは君が助けを呼んでいたからと答えます。

このデクが飛び出すシーンは序盤最大の見せ場だと思います。
とても感動しました。これこそが、デクが主人公たる所以。
デクは個性を持たないけれど、誰よりもヒーローに相応しい、
「自己犠牲」の資質を持っていた
ということだったんですね。上手い!

かっちゃんを助ける際に、ノートに書き溜めていたヒーロー研究の知識が
役に立っていたのも良かったですね。

そんなデクの行動は、オールマイトの心を大きく動かしました。

◆君はヒーローになれる

考える前に体が動いていた。
そんなデクのヒーローとしての資質を目の当たりにしたオールマイトは、
「君はヒーローになれる」と言います。
これこそが、デクがずっと望んでいた言葉。

最初にデクが「個性がなくてもヒーローになれますか」と聞いた時に言うのではなく、
どん底まで落としてから、起死回生の一手(マイナスのピークからの復活)、
そして憧れのヒーローに認められる
という、素晴らしい展開ですね。
これまでの描写があったからこそデクの嬉しさがよ~く分かるので、
感動が増幅されました。

しかし、結局かっちゃんを助けようとしたデクはほとんど何もできず、
オールマイトが助けたので、
やっぱりデクがどうやって本当のヒーローになるのかがまだ分かりません

◆オールマイトの力を受け継ぐ!

オールマイトの力の説明を聞いて、ようやく謎が解けました!
そういうことか!と思いましたね。
ヒーローの資質を持つデクがヒーローの力を持ったら、最強だ!
と思いましたが、事はそう簡単にはいかないのでした。

デクはオールマイトの力を受け継ぐために体を鍛えることになります。
ワンフォーオールが具体的にどんな力なのかがまだ分からないので、
わくわくしますね。
それ相応の器じゃないと扱えないって、一体どれだけ強いんだと思いました。

そしてムキムキに体を鍛えたデクはついにオールマイトから個性を受け継ぎました。
主人公が序盤からものすごい力を持ってるって、なかなか新しいですよね。
しかも、鍛えたとはいえデクはろくに戦ったこともない普通の人間なのです。

普通の人間が強い力を手に入れるというパターンは確かにあるといえばあるのですが、
あまりにもデクが戦える気が全くしないので(笑)、どうなるのかとても気になります。
この辺りも面白いポイントですね。

◆ワンフォーオール発動!

雄英高校ヒーロー科の入学試験が始まりました。
デクはワンフォーオールを試す時間が無かったのでまだどんな力か分かりません。
気になる…!
他の生徒たちが次々とポイントを獲得していく中、デクはまだ0ポイント。絶望的です。
しかしデクはここでもまた見せてくれます。

瓦礫に足を挟まれて動けなくなったお茶子ちゃんを助けるため、
デクはただ1人、超巨大ロボに向かって飛び出します。
まだ一度も能力を使ったことがないのに、ここでお茶子ちゃんを見捨てないのは、
本当に自己犠牲の精神ですね。

そしてついにワンフォーオール発動!
めちゃくちゃ強い!!
スマッシュ一発で巨大ロボが粉々に吹き飛んでしまいました。
ここのデクはものすごくカッコよくて、スカッとしましたね。

巨大ロボを倒すことは出来ましたが、ワンフォーオールの反動で
デクの体はボロボロになってしまいます。
このボロボロが、本当に半端なくボロボロなんですよね(笑)
足や腕がふにゃふにゃになるって、どんなものか想像もできないくらいです。
ワンフォーオールの力の凄さと、デクの自己犠牲の精神が象徴的に表されていますね。

過酷なトレーニングをしてきたデクですが、ワンフォーオールを使えるようになるには
まだまだのようです。
ここで、ヒロアカは、デクがワンフォーオールをだんだん使いこなせるように
なっていく話
だと分かりました。

あの力が使いこなせるようになったら、ものすごく強いし、
絶対カッコいいだろうなと思います。
きっと今後もスカッとするシーンがたくさんあるのでしょう。
そのカタルシスを味わいたいがために続きが見たくなる作品だなと思いました。
面白すぎる!

◆ヒーロー科合格!

ヒーローとしての資質を遺憾なく発揮したデクは、見事ヒーロー科に合格します!
ここからがこの作品の本当のスタートですね。
ヒーロー科の他の生徒たちもとても気になるし、
これからどうなるのか、とても楽しみです。


という訳で、今回の分析は以上です!


最後に、ヒロアカの面白さの秘密をまとめてみます。

8割の人間が個性を持つ世界と、個性を持たない主人公というギャップ
 →主人公がどうやって活躍していくのか?と思わせる

ヒーローから一番遠いはずの存在でありながら、
 最もヒーローの資質を持っている主人公
 →普通の人間なのに、自己犠牲で他人を助けようとする主人公のカッコよさ

使えば体がボロボロになるほどの最強の力を手に入れる
 →だんだんそれを使いこなせるようになる姿が想像でき、ワクワクする

次回は5~8話を分析していきたいと思います(*´ ³ `)ノ